言い逃げしようとしては誰かに叱られる日記inはてなブログ

旧はてなダイアリーからのインポートです。こちらの更新はあまりないとは思います。

「好き」と「バランス感覚」

所十三週刊少年チャンピオンで連載している
白亜紀恐竜奇譚 竜の国のユタ」が好きだ。
元々、恐竜が大好きで、高校時代は「古生物学者になりたい」と親にゴネたこともある。
ま、親には絶対逆らえないよう躾られていたので、諦めたが。
(今も、目上の人が相手だと、マトモに話ができない。マッチョイズムな管理教育に抵抗を感じるのも、こういった経験があるからというのは余談)

ユタにしても、所恐竜ワールドの先駆である「DINO2」にしても、恐竜愛とそれを燃料にした探求力、そして得た学説を漫画というエンターテインメントとして昇華する、作家としてのバランス感覚がいい。

パニックものでもなく、学説紹介ものでもなく、人間で代用できるような擬人化でもない、そんな恐竜エンターテイメントを描いているのは、日本だと所十三くらいかもしれない。*1

そしてユタの場合、さらにポイントが高いのがパキケファロサウルス(パキ)が主人公格になっていることにある。普通なら
パキはハゲ頭で頭突き命のコメディリリーフくらいしか役割がないところだが、ユタでは老練な戦士として渋い男の味すら出している。正直、自分はこの漫画でパキを再評価したくらいだ。他の漫画誌を引き合いに出すのは好きではないが、ジャンプやマガジン、サンデーだとティラノサウルストリケラトプスが主人公格にされていたことだろう。
これに匹敵する、渋くて強いキャラは大和田英樹「ガンダムさん」の旧ザクくらいか?*2

気になるのは、現在連載中の過去編と、少し前までやっていた隊商編がうまくリンクして、さらに物語が広がるかどうか。同じように過去編を長くやったはいいが、その直後に連載終了した「星のブンガ」という例がチャンピオンにはあるので。
すべては、現在2巻まで出ている単行本の売れ行き次第か。今年もどこかで恐竜博とかやるだろうが、その際には売店とかでユタやDINO2が買えるようになるといいのだが。


*1:本人は自身のブログや雑誌や単行本の企画コーナーで「遅咲きの聞きかじりですよ(大意)」とへりくだっているが。

*2:そんなことは無いか