D☆V極道
藤島じゅんの「きらきらきら」を買って読む。
藤島じゅん流……いわゆる、しろくろ時代やゲーパロ時代から変わらないギャグのスタイルが糖衣となっているが、
その核にあるものは、唐沢なをきの「漫画家超残酷物語」や「漫画極道」に近いものがあるなと、読んで感じた。
個人的に「おおっ」と思ったのは、描き下ろしした14ページ。
なんていうか、4コマ漫画家や4コマ漫画家志望者、読み描き含めて趣味が4コマ漫画とかいう人……
いや、何かしらの「表現」が、生きる手段に組み込まれている人間にとっては
笑えるけど笑えない……そんなテイストに満ちあふれている。
そして、その中でも最終章の8ページ。おそらく、ここには作者本人の本音と漫画への愛が一番詰まっている。
描き下ろし部分を、てめえなりのできるだけ短い言葉で言うと「愛ある自虐、されどその先にあるのは希望」といったところか。
てなことを考えているうちに、ふと作者ブログのこの記事を思い出した。
http://blog.livedoor.jp/sirokuro023/archives/64711669.html
きらきらきらと読み比べ「ああ、それはこれでこういうことか」と
独り合点いった人も、いるのではないだろうか。
もし「表現をする」ことが生業の人で、この漫画を読んでただ「ふーん」で済ませる人がいたら、
僕はその人のことをかなり安く見積もって判断する。
*1
- 作者: 藤島じゅん
- 出版社/メーカー: 芳文社
- 発売日: 2007/08/27
- メディア: コミック
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*1:表現を生業としていない人はどうなんだと言われたら「それはその人の考えですから」と返すしかない。そもそも、なに読んでもふーんな人を評価できるかというと……。